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- 日本サッカー協会が推奨してる練習を真似しても全然試合で勝てない
- どれだけパスやトラップを練習してもフィジカルやスピードがあるチームにボコボコにされてしまう
- 中学や高校でもスタメンになるような個性を持った選手を育てたいけど、全く育て方がわからない
- 試合にも勝ちたいし、良い選手も育てたい
上記のような悩みを持つサッカー指導者やコーチの方って多いですよね。
もちろん日本サッカー協会が推奨するようなサッカーやトレーニングは基礎基本で大事です。
でも僕が指導するような中体連や小さな少年団、街クラブの選手相手にJFAが推奨するような練習を行ってもせいぜい普通の選手に成長するだけで、試合に勝ったり次の年代で活躍するほどの選手を育てることは非常に難しい。
そこで僕がオススメするのは「圧倒的な個を育成する」サッカー指導方法です。
上記のように思いましたよね。
ぶっちゃけ今回の記事を見るだけで以下のメリットを得ることができます。
- 2、3人プレッシャーをかけてきても全くボールを奪われない圧倒的な個を持つ選手の育成方法がわかる
- 「ぜひうちのチームに〇〇さんの選手を預けてくれませんか?」とジュニアユースやユース年代の指導者に求められる選手の育成方法がわかる
- サッカー初心者やサッカー経験がほとんどない選手ばかりでも、県内トップレベルの街クラブや地元の高校生相手に勝利できるチームの作り方が分かる
- デカくて強い選手やスピードが速い選手が多くいる相手でも勝てるチームの作り方が分かる
ぶっちゃけ有料級の情報満載なので、ぜひ僕のやり方をパクリ倒してください。
でも1つだけ注意です。
ぶっちゃけ僕のやり方は日本サッカー協会や世の中に溢れているサッカー指導の書籍とは正反対の指導方法で、思いっきり邪道なサッカー指導方法です。
SNSのお偉いさんや指導者ライセンス持ちのサッカーコーチなどにはこれからご紹介する指導方法を見ると、けちょんけちょんに言われるようなやり方でしょう。
しかも、初めの1ヶ月から半年ぐらいまでは全く試合にかてません、、、笑
「そんなサッカーやめといた方が良いよ」
「この選手たちにはそのやり方は合ってないですよ」
僕は一緒に働く指導者の方にも否定され、今一緒に働いている顧問の先生を通じて僕の指導を批判するような指導者もいました。
でも僕は実際に以下のような選手やチームを作り上げてきたんです。
- サッカー未経験者や経験値の少ない選手ばかりで30校以上が参加する地域のカップ戦で優勝
- 練習試合をするたびに相手チームの指導者から「どうしたらそんなチームにできるんですか?」とお褒めの言葉を毎年いただく
- インターハイ予選決勝に進出するチームや県リーグ1部チーム進学予定の選手を育成
- 地元のクラブチームや高校生相手に練習試合で無失点勝利を達成
僕はこれから解説する邪道な指導方法で結果も選手の育成も達成してきました。
だから自信を持ってみなさんにお伝えできます。
なので、
試合に全然勝てなくて毎年悩む指導者の方や、圧倒的な個性を持った面白い選手を育てたいという方は今回の記事は目からウロコの情報満載です。
というか、この記事さえ見とけばぶっちゃけサッカーの指導はOKです。
ぜひ僕の指導をパクり倒して素晴らしい選手を育ててください。
そもそも「圧倒的な個」とは?
このように思った方も多いですよね。
結論から言うと、
他の選手と比べて段違いの特徴と技術を持つ選手やそもそも比べる対象になる選手が周りにいない唯一無二の選手。
このような選手を「圧倒的な個」と僕は定義しています。
- 相手が1人や2人きても全く奪われない選手
- 1人で相手の守備ブロックを破りシュートを決めてしまう選手
- 針の穴ほどしかないスペースへ確実にラストパスを通して味方に届けられる選手
指導者の皆さんなら1度は上記のような選手を見たことあるのではないでしょうか?
言い換えると、
バランス型のようなあれもこれもできるという選手ではなくアンバランスで1つの技術に特化したような選手とも言えます。
育成年代のサッカー指導者に圧倒的な個の育成を勧める理由【3つ】
僕がなぜ育成年代のサッカー指導者に圧倒的な個の育成をおすすめするのか?
それは以下の3つです。
- 「育成年代」のサッカー指導者であるから
- 相手の戦術を壊したり狂わすことができる
- さまざまなチームのサッカーでも対応できる
では順番に解説していきます。
圧倒的な個を磨く理由を話題の「ポジショナルプレー」と結びつけてさらに深掘りした内容を猿でもわかるように解説した記事も書いています。
別でこちらに貼っておきますので、時間がある方はぜひご覧ください。
「育成年代」のサッカー指導者であるから
そうです、当たり前のことです。
僕はサッカー指導を始めて5年間、たくさんのサッカー指導者やコーチを見てきました。そこで分かったのは、
「試合に勝利する」と言う観点ばかり重要視して、選手の育成に力を入れていないサッカー指導者があまりにも多いと言うこと。
育成年代の指導なのに、選手を育てず目先の勝利にこだわりすぎてるんです。
この記事を見てくれてるサッカー指導者やサッカー経験者のみなさんはこんな経験ありませんか?
- 中学1年生の頃は強かったチームが3年生になった途端、全く勝てなくなる
- 強くてよく名前を聞いていたチームが何年か経つとぱたっと名前を聞かなくなった
上記の現象は「目先の勝利」にこだわりすぎて、選手の育成をおろそかにした時に起きる現象です。
ぶっちゃけ「試合に勝つ」なんてどんな指導者や選手でも分かってます。
でも指導されてる選手は以下のようなことを喉から手が出るほど知りたいはずです。
- 相手に囲まれても奪われない方法
- プレッシャーがきても焦らずプレーする方法
- 試合で活躍する技術
上記のような技術や戦術をサッカー指導者は考えて選手を育てていく必要があります。
さらにここ最近よく見かけるのが、
チーム戦術に力を入れすぎて、選手個人のスキルや武器の育成をおろそかにしているサッカー指導者。
おそらくSNSや書籍などの情報が簡単に手に入るようになったことで、プロさながらの戦術などを簡単に真似できるようになったからでしょう。
でも、プロがやるような戦術を育成年代で活用するとあまりにも「整理されすぎてる」
小学生にもなった子供に母親が歯を磨いてあげたり、服を着させてあげたりしないですよね?
小学生なら自分で歯を磨かないといけないし、自分で服を着れるようにならないといつまでも自律ができない子供に成長してしまう。
これはサッカーの現場も同じです。
整理された戦術は選手を楽にプレーさせることができますが、指導者が戦術を整理しないとプレーできない選手、いわゆる「指示待ちの選手」が育つ危険性があります。
サッカー指導者やコーチが目指すべきは、
どんな場所や環境でも自分の武器を持って相手にとって驚異的になれるプレイヤーを育てること。
そんな圧倒的な武器や特徴を持った選手をできるだけ多く育てることができれば試合の勝率は勝手に上がりますよね?
- 2、3人目の前にいても切り裂くようなドリブルでフィニッシュまで持っていけるウィンガー
- 完璧な予測で相手のパスカットを何度も行い攻撃に繋げるサイドバック
- 相手FWのプレスがどれだけ激しくてもドリブルとパスを組み合わせてどんどん前進するCB
そのためにも王道で普通な練習を行うより「圧倒的な個を持つ選手」の育成をオススメします。
さらに「圧倒的な個」について理解したい人はこちらのnoteで書かせてもらってます。
興味がある方は合わせてお読みください。
相手の戦術や守備を崩壊させることができる
圧倒的な個は相手の戦術や守備を破壊したり狂わすことができます。
なぜなら、
サッカーの常識が通用しないから
僕はつい2年前まで「ポジショナルプレー」という戦術というか、概念を信仰していました。
本当にざっくり説明すると選手の配置・数的優位・選手の質を考慮して、ボールを保持したりディフェンスを行おうという考え方です。
そして戦術や守備を可能な限り整理して公式戦に臨みましたが、たった一人の相手選手に2、3人を軽々突破されてチームを予選敗退させてしまうという苦い経験をしました。
普通の選手だったらディフェンスできていたシーンでも「圧倒的な個」を持つ選手であれば1人でディフェンスをぶっ壊せてしまいます。
この時から僕は「サッカーの指導者は圧倒的な個を育てることが一番重要だ」と学びました。
僕がこれまでサッカーを指導してきた5年間の全ての経験やチームの具体的な構築方法をこちらのnoteで紹介してるので、気になる方はぜひこちらもお読みください。
どのようなチームへ行っても活躍する選手になるから
ぶっちゃけるんですけど、
圧倒的な個さえ身につけてしまえば、どこのチームに行っても活躍します。
その理由は、
- 圧倒的な技術と特徴で応用にも対応できるから
- チームの武器になることができるから
例えば、誰もが釘付けになるような話し方やプレゼン能力を持つ会社員がいるとしましょう。
その会社員はどんな会社に転職してもその会社の業務や取引先に合わせたプレゼンの構成、誰がみてもわかりやすくて面白い資料を作ることができると思うんですよ。
これはサッカーにおいても同じで、
圧倒的な個を持つ選手は、別のチームでも「武器」になり得るし、技術があるから別のチームの戦術や練習に適応できるんです。
僕は実際に県リーグで1部昇格予定の高校サッカー部の指導者から「〇〇(たべおのチーム)の選手すごく良いですよね、ぜひ平日の練習に参加してください」と言われるような選手を育ててきました。
でも僕のチームに入部した当初はサッカーに毛が生えたような実力でしたし、もう一人はサッカー初心者でした。
それでも高体連でそこそこ力のあるチームから声をかけていただくような選手に育つんですよね。
ジュニアでの経験値がなくても武器を持った圧倒的な個を持つ選手は育てられることを僕は改めて学びました。
このような点でも圧倒的な個の育成をサッカー指導者は行うべきだと僕は思ってます。
圧倒的な個の育成と勝利を実現するための具体的な指導方法を徹底解説
圧倒的な個の育成と勝利を実現するための具体的なサッカー指導方法、
それは以下の3つです。
- ドリブルを磨く
- 数的同数のトレーニングで「グループ力」を磨く
- 試合でどんな時でも当てはまる「ルール」を作る
正直な話、①に力を入れて指導するだけでも他のチームの選手とは明らかに違う特徴を持つ選手が成長します。
ドリブルを磨く
中体連のサッカー指導者や少年団の指導者は特にドリブルを磨きまくってください。
ドリブルこそが圧倒的な個を作り上げるベースです。
その理由は以下の3つです。
- 技術を習得しやすい身体を作ることができる
- ドリブルに力を入れているチームが少ない
- フィジカルやスピードに頼らないから圧倒的な技術が身につく
今回の記事ではドリブルの要点だけを押さえた内容ですので、さらに詳しくドリブルのメリットを知りたい方は以下の記事をぜひ見てください。
技術を習得しやすい身体を作る
上記のような意見をSNSや指導の現場でよく耳にしませんか?
まずドリブルを行う目的は「技術を習得しやすい身体を作ること」にあります。
なぜドリブルが技術を習得しやすい身体を作ることに長けているのか。それは、
「普段の生活やサッカーの動作で行わない動作がドリブルにたくさん含まれているから」
みなさんも日本サッカー協会が推奨するような練習や指導者講習会で学んだような練習を現場で行った経験ありますよね?
すると以下のような現象がよく起きませんか?
- パス&コントロールをひたすらやってるのに選手の技術が一向に上手くならない
- どれだけ練習してもプロやサッカー経験者のようなスムーズな動作が身につかない
これはまさに技術を習得する身体が選手に身に付いていないことが原因の1つでしょう。
小さなバケツに水を入れるとすぐ満タンになって溢れ出るように、技術が身につく身体が出来上がっていないと、どれだけ量をこなしても選手の技術が身につかないのです。
まず小さなバケツを大きく広げて、水がいくらでも入るようにすることが重要。
小さな器を大き広げる作業で最も効率が良い方法、それが「ドリブル練習」なんですね。
っていう意見もよく聞きますが、選手はボールを蹴る方が楽しいしやる気が出ますよね?
もちろんステップやボールを使わないトレーニングも大事です。僕もボールを使わないトレーニングはやることもありますので。
でもドリブルはボールを使うので選手もやりがいを感じながらトレーニングできますし、全体的にバランスよく身体の使い方が身につくのでドリブル練習をおすすめします。
ドリブルに力を入れているチームが少ない
そもそもみなさんのまわりでドリブルを練習してるチームってありますか?
街クラブであれば見かけることがありますが、中体連や少年団でドリブルに力を入れているチームってほとんどありません。だから、
ドリブルに力を入れるだけで、周りの選手とは一味違う、圧倒的な個性を持った選手が磨かれるんです。
でも他のチームがドリブルに力を入れない理由も明確にあります。それは、
結果が出るまでに時間がかかるから。
初めなんてもう悔しい通り越して笑っちゃうくらいボコボコにやられます。
正直なところ、選手を育てるって1ヶ月とか2ヶ月そこらじゃ無理です。半年や1年かけてじっくり育てることが試合に勝つためには重要になる。
だから目先の勝利が欲しいサッカー指導者にとっては我慢できないと思います。
でもこの記事のコンセプトは「圧倒的な個の育成と勝利を実現するサッカー指導」
ドリブルを磨くことで目先の勝利ではなく、長期的に試合に勝利できる技術や能力が磨かれます。
ドリブルを磨いて選手をしっかり育てていきましょう。
フィジカルやスピードに頼らないから圧倒的な技術が身につく
ドリブルを行うのにフィジカルやスピードはぶっちゃけ必要ありません。
(もちろんフィジカルがあればドリブルにも有利になりますが。)
なぜならドリブルは、フィジカルやスピードではなく技術がものを言うから。
- 中体連サッカー部
- 地元の小さな街クラブ
- サッカー少年団
上記のようなチームって、フィジカルやスピードがずば抜けた選手が入団することって非常に少ないですよね?
でも周りにはフィジカルやスピードでゴリゴリ攻めてくるチームやど根性プレスで守備をしてくるチームが存在する。
そんなフィジカルやスピードがある選手が多くいるチームに勝てなくて困った経験ありませんか?
でも、
身体能力が低い選手やサッカー初心者の選手ですら、ドリブルを行うことで圧倒的な技術が身につく可能性があります。
日本サッカー協会が推奨するような練習や3対1などの王道なトレーニングを行っても、以下のような能力が低い選手はなかなか育ちません。
- サッカー初心者
- 身長もパワーもないサッカー経験者
- サッカーの技術に毛が生えた程度の選手
でもドリブルを磨き続けると、上記のような選手が、
- フィジカルが強くてプレスが激しい選手を簡単にかわせる
- 相手が守備を固めて守ってきても、軽々切り裂いてフィニッシュまでいくドリブルが身につく
- 相手に2、3人囲まれてもドリブルでくるくるターンをして奪われなくなる
こんな選手に成長するんです。
僕は実際に女子で初心者の選手を2人指導していますが、指導してわずか半年ほどで
- 「え?あの子達ってサッカー初心者なんですか?」
- 「どうやったらあんな選手になるんですか??」
- 「普通にやられました、、、」
このように対戦相手の指導者やコーチに評価される選手に成長しました。
おそらく日本サッカー協会が推奨するような練習や王道な練習ばかりではこのような選手は育たなかったはず。
でもドリブルを磨き続けると、
サッカー初心者や経験が浅い選手ですら圧倒的な個が身につく。
ぜひドリブルをやり続けてみてください。
普通だった選手が目ん玉飛び出るくらい成長しますから。
サッカー初心者や経験が少ない選手を劇的に成長させるドリブル練習方法は下の記事で書いてます。
Twitterでもプチプチバズりをして反響も大きい内容の記事でしたので、気になる方はこちらも合わせてお読みください。
サッカー未経験者や経験値の低い選手は「ドリブルゲーム」でガンガン成長する。パスが出来ないから自分でやるしかない。自分でやるから責任感が増す。何より一人一人がボールを失わないって最高。みんな大好き球際と囲い込みも仕込める。相手にとって怖い選手も出てきちゃう。すごい、ドリゲ。
— めしたべお|邪道な育成で勝つ (@meshitabeo1) September 6, 2022
↑これがプチプチバズりしたツイートです。
数的同数のトレーニングで「グループ力」を磨く
ドリブルをやる重要性はみなさん理解できましたか?
上記のように思いましたよね。
その通りです。
どれだけドリブルを磨いたとしても、相手を毎回かわせるわけではないし、囲まれたら奪われてしまいます。そこで次にやるべきは、
数的同数のトレーニングで「グループ力」を磨くこと。
- 試合中に起きる「想定外の状況」に対応するため
- 練習での強度を高めて選手の成長を加速させるため
ではこちらも順に解説していきます。
試合中に起きる「想定外の状況」に対応するため
サッカーは勉強したことや練習したこと通りに試合は進むことなんてほどんどなく、想定外の状況が何度も起きてしまいます。
その理由は不確定要素が多いスポーツだから。
もう少しわかりやすく言い換えると、
サッカーに「確実」とか「絶対」は存在しないということ。
ここ最近、SNSや書籍などの情報が大量に出てきて、割とどんな人でも簡単にプロの戦術や戦い方を真似することができるようになってきました。
でも、そんな勉強したことやサッカーボードで説明した通りにサッカーが進むことなんて100%ないんです。
だって、試合をするたびに選手の立ち位置や疲労は変わるし、グラウンド状況もボールを触る時間も微妙に変化するから。
みなさんもこんな経験あるはずです。
SNSや本で勉強した通りに戦術を教えて選手に実行させたけど、想定外の問題が起きた時に選手がなにも出来なくなる。
もしくは、
対戦相手の弱点や相手に合わせた戦術を選手に与えて試合に臨んだのに、イメージ通りにならなくて選手が迷いながらプレーする羽目になった。
もちろん指導者が指導したことや教えた戦術通りに試合へ臨むことは非常に重要です。でも、
指導したことや教えた戦術通りに試合が進まない時の「対処法」が選手には必要です
その1つが先ほど紹介した「ドリブル」であり、もう1つが「グループ力」なんですね。
- 想定外の問題が起きた時にドリブルでボールを「守る」
- 想定外の問題が起きて囲まれそうになった時に2人や3人のグループでボールを「守る」
自分たちの戦術であったり、プラン通りに進まない時に「個人」もしくは「グループ」でボールを保持することが重要になってきます。
そしてグループでのボール保持力を高めるためにおすすめの方法が「数的同数でのトレーニング」です。
- 2対2
- 3対3
- 5対5
上記のような、攻撃側と守備側が同じ人数で行うトレーニングが数的同数のトレーニングです。
なぜ数的同数でのトレーニングでグループのボール保持力が高まるのか?
その理由は、
「想定外の状況に近いシチュエーションを作れるから」
例えば、「サイドで2対1を作ろう!」とか「攻撃の時はハーフスペースに立って相手よりも良いポジションでプレーしよう!」のように、戦術を利用することで攻撃を有利に進めることができますよね?
でも、数的同数のトレーニングって守備も攻撃も同じ人数だから、どちらが有利とか不利とかないんですよ。
実は試合中にボールを失う時の大半が数的同数の場面。だから、
数的同数でのトレーニングでプレーを慣れさせたり、数的同数でもボールを失わない術を与えることで想定外の状況に対応できる選手が育つんですね。
僕もこの事実を知るまではずっとボードを使って「想定内」のことしか教えていませんでした。
でも僕が指導する中体連なんてほとんどが土のグラウンド。
だから突然ボールが足元で変化したり、跳ね上がったりするなど、想定外の問題が起きまくるんですね。
すると、選手は想定外の問題に対応できずボールを簡単に失うことが多々ありました。
その理由は先ほども説明した通りで、想定外の問題が起きた時の対処法を持っていなかったから。
なので現在は数的同数のトレーニングを多く行っています。
練習での強度を高めて選手の成長を加速させるため
「試合中に起きる「想定外の状況」に対応するため」で話した内容と少しかぶりますが、数的同数でのトレーニングを行うことで練習の強度を高めることができます。
その理由は、
数的同数なので守備側のマークがハッキリし、攻撃側に強いプレッシャーが与えられるから
数的同数と対極にあるトレーニングが「フリーマン付き」のトレーニング。
って方に簡単に説明すると、「攻撃側の攻撃を助けるサポート役」っていうとわかりやすいでしょうか?
フリーマン付きのトレーニングは例えば以下のようなトレーニングです。
- 4対4+3フリーマン
- 5対5+1フリーマン
フリーマンをつける意図は色々あって、
- 攻撃側の獲得させたい動きや技術を反復させるため
- 攻撃側の成功体験を増やす
- 頭を使って守備側は守備を行う必要性が出てくる
上記のようなものがフリーマンをつける目的でしょう。
でもフリーマン付きのトレーニングって自然と練習の強度が下がってしまうんですよ。その理由は、
攻撃側の数的優位が勝手に作られてしまうことで守備側の強度が維持しにくいから。
フリーマン付きのトレーニングは攻撃側に「自然」とフリーの選手が出てきてしまう。
だから攻撃側の選手は激しいプレッシャーを受けても、数的優位の選手にパスすることで「逃げる」ことができてしまうんですね。
だから、
守備側は強度を高めてプレスをかけるのに、攻撃側に逃げられるので強度を維持できないんです。
これによって守備側の守備の強度も弱まり、攻撃側も楽々トレーニングをこなせてしまうので選手のレベル自体も全然上がらないという負のスパイラルが起きてしまうんですね。
僕が指導するチームはできるだけボールを保持してゆっくり攻撃するスタイル。
ボールを保持しようとするチームは試合で必ず相手の猛プレッシャーを受けます。
そこで普段からフリーマン付きのトレーニングばかり行ってると、攻撃側に強いプレッシャーが全然かからず、いざ試合になると選手が焦ってしまう現象が起きてしまいます。
でも数的同数のトレーニングなら、守備側もマークがハッキリするので攻撃側に激しいプレッシャーがかかりやすい。
攻撃側はその激しいプレッシングの中で、
- ドリブルやオフザボールの個人技術の向上
- 責任感の向上
- 攻撃的なメンタルや思考が身につく
- 判断力の向上
上記の4つの能力が高められ、はぐれメタルを倒したばりに選手のレベルがガンガン上がります。
選手のレベルを上げて、試合中でも焦らない選手を育てたいなら、ぜひ数的同数でのトレーニングを行ってください。
試合でどんな時でも当てはまる「ルール」を作る
先ほどもちらっと話しましたが、
試合中にボードで説明した通りに相手が動いたり、思い通りのプレーになることはサッカーの試合中はかなり少ない。だから、
試合でどんな状況になっても使える「ルール」を作ることが重要になります。
ここ最近のサッカー指導者やSNS界隈を見てると以下のようなシーンや言動をよく見ます。
- 「相手の配置は4−3−3だから自分たちは3−4ー3で行くぞ!」
- 相手が〇〇の時はハーフスペースに立ちなさい
でも相手がずっと同じフォーメーションで戦ってくることなんてほとんどありません。すると、相手が想定してたことをしなかった時に選手はどうすればいいか分からなくなってしまうんです。
現在バイエルンミュンヘンで監督をしてるユリアンナーゲルスマンも以下のような発言をしてます。
「パターン練習を好む監督もいるが、ピッチにいる22人が全く同じ配置にいるなんて状況は起こらない。もし相手が0.5メートル左横に立ったら、もはや選手は何をすればいいかわからなくなってしまう。だからどんな状況でも成り立つ原則を持つことが大事なんだ。」
「ナーゲルスマン流52の原則」から引用
上記のように思いましたよね。
もっとわかりやすく言い換えると、
「監督が選手に起こしてほしいアクション」を簡単なルールにしてしまえばいいんです。
実際にルールを作るときに意識するポイントは以下の3つです。
- 選手が理解しやすいようなルールになっているか?
- 相手がどんな状況であっても使えるか?
- 攻撃時に使うのか?それとも守備時に使うのか?
上記3つを組み合わせて作ることで、選手は迷わずサッカーができ、なおかつ戦術的で相手チームも驚くようなサッカーを行うことができます。
これまた「ナーゲルスマン流52の原則」からの引用ですが、ナーゲルスマンはチームに以下のようなルールを設定しています。
「後ろ向きの選手がボールを受けた時に必ず前向きの選手がサポートを行う」
まさに3つのポイントに適したルールになっています。
そうです。
ブンデスリーガで毎年優勝してるチームですら、このようなシンプルなルールを試合中に行ってるんです。
ちなみにこのような簡単なルールをナーゲルスマンは30個ほど作っており、そのルールのおかげでブンデスリーガで降格権だったチームを上位に食い込ませるなど、素晴らしい結果も叩き出してます。
僕は指導の現場で実際に8〜10個のルールを作成して選手に落とし込んで利用しています。
実際に使っているルールについては後日記事を追加しますので、少しお待ちください。
サッカー指導者はなんとしても「圧倒的な個」の育成に力を入れるべき
ここ最近、ネットや書籍などの情報がどんな人でも入手できようになりました。だから、戦術や情報では他のチームと差はつかなくなってくるでしょう。
こんな情報が溢れた今の時代だからこそ、サッカーの指導者は圧倒的な個の育成に力を入れるべきです。
なぜなら、
選手の能力は他のチームにパクられることはないから
- ドリブル
- グループ力
- 試合でどんな時でも当てはまる「ルール」
上記の3つを磨いて、コツコツ積み重ねていくことで誰にも真似されない唯一無二の選手が育っていきます。
この記事を見ている皆さんの教え子はフィジカルもそこまで強くないだろうし、サッカー自体もほとんど経験してこなかった選手ばかりじゃないでしょうか?
そんなみなさんはこれまで以下のような経験をしてきたはずです。
- 指導者講習会で教わったような練習を繰り返しても、フィジカルやスピードを持つチームに簡単に負けてしまう
- 「止める蹴る」や「3対1」などの王道な練習を必死にトレーニングさせても、サッカー経験者が多いチームにコテンパンにやられてしまう
- 球際や競り合いを必死に鍛えても、勝ったり負けたりと結果がまったく安定しない
- 大会には勝ち進んだのに、中学や高校では活躍できない選手ばかり育ってしまう
ぶっちゃけ、指導者講習会で教わるような王道の練習やSNS等で出回っている小難しいトレーニングをどれだけ磨いても普通の選手、いや普通の選手以下のレベルに育ってしまいます。
でも指導者講習会や世に出回っているサッカー書籍では唯一無二の個の育て方が全く書かれていない。
そこで今回の記事を書くことに決めました。
もちろん、今回ご紹介した指導方法は初めのうちは全く勝てませんし、指導者やコーチのみなさんもフラストレーションが溜まることがあるでしょう。
でもそこでぐっと我慢して選手をコツコツ育てあげれば、とんでもない結果と育成がついてきます。
ぜひ圧倒的な個を育成して、選手に感謝されるような指導者になってくださいね。
またこちらの指導者ロードマップを見て「〇〇について教えて欲しい!」や「〇〇の情報を追加してほしい!」と言う意見があれば、以下のTwitterからDMやリプライ等で教えてください。すぐに返信させていただきます。